実は私、ゴミ業界の現職に就く前、運送会社で7年ほど働いていたことがあります。
私が働いていた当時、その会社で仕分けは人の目視によって手作業で行われており、仕分けの際に郵便番号(Postcode、以下ポストコード)を否応なく覚え込みました。
このポストコードを覚え込んでQLD州の主要都市と、ブリスベンのサバーブは東西南北どの辺にあるのかわかるようになりました。
ということで、今回はこのオーストラリアのポストコードを少し掘り下げてみたいと思います。
オーストラリアのポストコード
ポストコードは4桁
オーストラリアの全てのポストコードはシンプルに4桁のみの番号で表記されます。
このポストコードはオーストラリア連邦政府のPostmaster-General’s Departmentが1967年に導入しました。
それまでは「メルボルン・レター&ナンバー・コード」と呼ばれるシステムを使ってたって。
翌1968年には郵便の75%でポストコードが使用されるようになり、今では標準の封筒となっているポストオフィスが推奨するサイズの封筒も導入されています。
現在ポストコードはAustralia Postによって管理されています。
ポストコードは単なる仕分け番号
オーストラリアのポストコードは郵便物を仕分けるための番号で、各サバーブごとに一つずつあるわけではありません。
政府機関であったり、病院、大学などはLarge Volume Receiver(以下、LVR)と言われたくさんの郵便物が届くため、一つのポストコードがその建物や敷地一つでポストコードが与えられていたりします。
例えば、Royal Brisbane and Women’s Hospitalは病院だけで4029というポストコード、Australian National Universityは大学だけで0200というポストコードが与えてあります。
逆に、一つのポストコードでほぼ一つの都市をカバーしていたりすることもあります。
QLD州の州都Brisbaneより車で2時間ほどのToowoonbaという都市。16万9千人(2019年度国勢調査より)もの人々が住むこの都市だというのに4350という一つのポストコードで広範囲をカバーしています。
ポストコードの見つけ方
ポストコードはAustralia Postによって管理されているので、Australia Postのウェブサイトにアクセスすればすぐに分かります。
下記のウェブサイトにアクセスしてサバーブ名を検索するとポストコードが表示されますし、逆にポストコードがわかっていてサバーブ名がわからないときにも使えます。
ポストコードのルール
各州のポストコード
それでは各州で割り振られているポストコードを見ていきましょう。まずは下の写真をご覧ください。
オーストラリアのポストコードは4桁と先ほど書きましたが、写真を見るとわかるようにポストコードの最初1桁目の数字で州が分かり、2桁目の数字で州内の地区がわかるようになっています。
この写真で見ると全ての州のポストコードが一目瞭然ですね!
また、この最初2桁の数字から始まる一般的なポストコード番号とは別に、病院や大学などのLVRと私書箱(Post Office Box、以下、PO Box)用に割り当てられた各州のポストコードがあります。
New South Wales
1000 – 1999(LVR、PO Boxes)
2000 – 2599、2619 – 2899、2921- 2999
Australian Capital Territory
0200 – 0299(LVR、PO Boxes)
2600 – 2618、2900 – 2920
Victoria
3000 – 3999
8000 – 8999(LVR、PO Boxes)
Queensland
4000 – 4999
9000 – 9999(LVR、PO Boxes)
South Australia
5000 – 5799
5800 – 5999(LVR、PO Boxes)
Western Australia
6000 – 6797
6800 – 6999(LVR、PO Boxes)
Tasmania
7000 – 7799
7800 – 7999(LVR、PO Boxes)
Northern Territory
0800 – 0899
0900 – 0999(LVR、PO Boxes)
各州でPO Boxにもポストコードが与えてあったんですね〜、知らなかった!
こうやってみるとNSW州、ACTが2000番台から始まっていて少し紛らわしい感じですが、ACTがNSW州内にある特別区なので仕方ないのかもしれませんね。
また、NTは準州という扱いからなのか1桁目の数字は”0”から始まっており、州内での地域も分けられていません。
各州内のポストコード
シドニーやメルボルンなど州都のポストコードは4桁の数字の最後の3桁は全て000、そして特別区であるACT(Australian Capital Territory)と準州であるNT(Northern Territory)は最後の2桁が00となっています。
また、それぞれの州都にGeneral Post Office(以下、GPO)という中央郵便局があり、その中央郵便局のGPO Boxesのポストコードは最後の数字が1となっています。
例えば、NSW州のポストコードは2から始まりその州都であるシドニーは2000、GPO Boxesポストコードは2001。ACTでは26から始まりキャンベラは2600、PO Boxポストコードは2601となります。
特別区、準州は別としてポストコード最初1桁目の数字が州を表していますが、2桁目の数字は州内での地域を表しています。
ただし州内の地域を北上、南下する順に数字をつけているといったルールは特になく、また必ずしも隣り合っているわけでもないようです。
そして、州内で主要都市のポストコードの最後の2桁は00になる場合がほとんどです。
例えば、QLD州のRockhamptonという都市のポストコードは4700で最後の2桁は00ですね。
ただ、稀に例外で最後2桁が00でとなっていないこともあります。私の住むBrisbaneのお隣の主要都市であるIpswichのポストコードは4305で、その都市の一つのサバーブであるGoodnaにポストコード4300が与えてあります。
例外ポストコード
他州のポストコードが付与されている
州境の都市?田舎街?であるのが、 実際にはこっちの州なのにお隣のあっちの州の郵便局から配達したほうが都合が良いから他州のポストコードが使われているということがあります。
例えば、Ngaanyatjarra-Gilesという街。
WA州、NTとSA州の3つの州に隣接する州境に位置する街ですが、州の名前はWestern Australiaなっているのにポストコードは0872です。
実際にGoogle マップで確認すると、左上のボックス内でNgaanyatjarra-Gilesの表示の下にWestern Australia 0872と表示されていますよね。
このようにTAS州以外の各州の州境の街で、配達の都合上他州のポストコードを使用している例がいくつもあります。
こんな例外ポストコードがあるなんて!
ポストコードが二つある?
先ほど病院や大学などのLVRやPO Boxesには各州ごとにポストコードが用意されているということは書きました。
しかし、PO Boxesが設置されている一部のサバーブでは2つのポストコードが混在していることになっています。
例えば、シドニーにあるサバーブParramatta。もしこのサバーブにGarboが住んでいて自宅で手紙を受け取る場合、
Mr. Garbo
99 George Street
PARRAMATTA NSW 2150
という住所表記になります。しかし、これがPO Boxで手紙を受け取る場合には、
Mr. Garbo
PO Box 99
PARAMATTA NSW 2124
という表記にります。
こういうサバーブに住んでPO Box持ってるとポストコード二つ所有してることになるんだ!
おわりに
普段何気なく書いているポストコード、掘り下げてみたら意外にも面白いことが発見できました(笑)
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